映像芸術科 進路について

映像芸術科の進路

 

映像メディアの世界で活躍する・その夢を現実にするステップ

CGクリエイター、映画監督など、映像メディアの世界で活躍する人物を目指す映像芸術科の生徒の進路は?

 

美術大学へ
  美術大学の映像メディア・デザイン領域に進学します。現在の美大に占めるメディア系デザイン領域の広がりとともに、その入試形態も変化しています。映像系(写真、映画、放送など)では実技試験は主に小論文です。また、メディア系学科では、企画力を問う問題や、発想力を問う問題(主に文章問題)が出題されます。また、美大全般に拡大している「推薦型」「総合型」入試があります。ここでは、各自の発信力や、表現への意欲を、企画プレゼンテーション、ポートフォリオ(活動記録)を面接試験を通じ評価されます。

一般大学へ
(4年制・短大)
  映像に関わる仕事には、実際に作る仕事とともに、企画を立てたり、構成を考えたり、組織を監督する仕事があります。そうした人材は特定の分野からの出身者に限られるものではありません。文系だけではなく、理系の分野にも、映像や音響を研究する分野があります。また、総合大学には、社会情報系の学科など、人と社会、メディアと情報などを研究する学科が必ずあります。高校での映像の授業を導入に、一般大学から、映像に関わる道へ進むこともできるのです。
映像芸術科 卒業生からのメッセージ


映像芸術科の卒業生

 

映像芸術科で3年間学び、それぞれの進路へ進んだ卒業生からのメッセージです。

 

 

制作する為の力

第22期生・メディア表現専攻  平澤真帆

私は高校に入るまで映像作品を作ったことがありません。映像芸術科で技術を学びたいと思い入学しました。入学してからは技術は勿論ですが、技術よりも大切な事も学ぶ事が出来たのです。それは「制作する為の力」です。映像芸術科では企画を立て、作品について考え、計画を立て、準備をする。これらが終わってやっと本格的な制作が始まります。三年間で出される沢山の課題を制作する中で、この制作の前段階がいかに大切かという事を実感してきました。この力は何度も企画の相談に乗って下さる先生と、共に作品を作る同級生がいた芸総で三年間を過ごしたからこそ身についたものであり、今後の制作でも活き続けるものだと確信しています。
(東京造形大学 デザイン学科 映画・映像専攻領域 )

 

 

 

「好き」が自信になる学科

第21期生・CG専攻  武藤そらの

絵を描くことが好き。中学生の私はこれだけの理由で、芸術分野の進学を考えていました。当時の私は、映像に関してまったくの素人で機材も特別なものは持っていませんでした。ですがその状況がバネとなり、今まで触れたことが無かった映像の分野に挑戦したいと思って、自分を試すように映像芸術科に進学しました。実際の授業では、描画表現は高い頻度で使います。それどころか、専門的な機材の扱い方よりも、「何を何のために映すのか」という映像の本質を問い続けることができます。最初は「好き」だけの興味が、映像芸術科では大切な感情です。ぜひ、専門以外の知見を広げてみてください。のびのびと表現活動ができることを心から願っています。
(武蔵野美術大学 造形学部 芸術文化学科 )

 

 

未知なる世界

第20期生・CG専攻  吉田優鈴

人との出会いは、表現の幅を広げてくれる。自分とは違った視点や考え方を他人と共有することで、未知なる世界を見ることが出来るからだ。芸総では、多くの作品や意見を知る場がある。共に高め合える仲間や、表現の選択肢を増やしてくれる先生方との出会いは、きっと自分自身を磨くことに繋がってゆく貴重な機会となるだろう。
(多摩美術大学 美術学部 情報デザイン学科 メディア芸術コース)

 

 

出会い

第19期生・ビデオ表現専攻  清水陽香

芸総坂を登って、外階段を上がる。下駄箱横の踊り場で練習に打ち込む姿が見える。おはようと教室に入ると、まっすぐな眼差しで好きな映像作品について語ってくれるクラスメイト。学校のいたるところに絵画。楽器、歌声が校内に響く。これが日常の3年間は、決して当たり前なんかじゃないことを、卒業した今、より感じています。
中学生の時、芸総HPの「ドラマ制作」の文字に釘付けに。小さいころから物語の世界に入り込むこと、つくることが好きだった私は、まさに物語を見える形に出来るんだと知って、ここに飛び込みたい、と思いました。考えて、つくって、悩んで、自分のよく知らなかった部分を知って、新しい風景に触れて。ときに衝突もして、切磋琢磨しながら3年間同じ仲間と共に学んでいくことは大きいと思います。芸総での出会いたちは、私にとって、たからです。
(武蔵野美術大学 造形構想学部 映像学科)

 

 

写真に興味を持つきっかけを作ってくれた高校時代

第18期生・写真専攻  梅本健太郎
芸術総合高校では、CG、映画、写真という幅広い映像芸術に触れられた事が良かったです。特に1年生の時に全てのジャンルに一通り触れる機会があり、そこで写真表現の面白さに気づき、写真専攻に進むことを決めました。大学でも写真を専攻し、より詳しく、また楽しく写真表現を学ぶことができており、高校生の時に映像芸術科で写真の面白さに気付くことができたおかげだと思っています。3年生の時に卒業制作展で行ったプレゼンテーションでは人前に出て発言する自信をつけることができ、大学生になっても作品のコンセプト説明などの際に役立っています。
(東京造形大学 造形学部 写真専攻領域)

 

 

映像芸術科で学んで

第17期生・写真専攻  小野澤志穂

映像芸術科は私の作品制作の基礎ができた場所です。ゼロからのスタートで右も左もわからないまま入学しました。いちから丁寧に教えてくださる先生に出会い、同じ方向を向き意見を伝え合える友達もできました。定期的に学内外で写真を展示することで、自分の作品を見てもらうことの重要性や頂ける講評を次の作品制作へ生かす方法を学びました。
今は日本大学芸術学部写真学科で人物を中心に写真を撮っています。大学一年生の時には、芸総を卒業する時に掲げた「20歳までに個展をする」という目標を達成することができました。それも映像芸術科で出会い協力してくれた友達と相談を聞いてくださった先生のおかげです。これからも、そこでできた繋がりを大切に、写真を撮り続けていこうと思います。

(日本大学 芸術学部 写真学科)

 

 

他の何ものにも代えられない

第16期生・ビデオ表現専攻  東谷豪紀
幼いときから何かを作るとか、それを人に見てもらう事に興味がありました。また、従兄弟がこの学科の卒業生であったことも芸総に入学した理由です。中学と違い、この学校は周りの人全てが、表現に興味がある。このことが驚きでした。映像芸術科ではいろいろな表現方法を学べた事がいい経験でした。中でも映画のことをもっと知りたいと思うようになり、今は大学で映画を学んでいます。今後は、演じることも研究して、将来は映画を作り、その映画に出演する監督になる事が夢です。入学後の作品制作は苦しい事も多いですが、その分完成した時の達成感は、他の何ものにも代えられないです。
(東京造形大学 デザイン学科 映画専攻領域)

 

 

自分がまだ知らない自分

第15期生・ビデオ表現専攻  田中祥利
私は日本大学芸術学部映画学科で映画の演出について勉強しています。私にとって高校生活3年間は特別な時間でした。クラスには映像に興味のある仲間が毎日通ってきます。この仲間に出会えたことが一番です。私は絵を描くことや、人前に出ることに苦手意識がありましたが、映画や写真、アニメーションなどの表現を重ね、仲間から評価され、次第に自信へと変わりました。芸総には表現する自分を必ず見てくれる先生や、友達がいました。彼らは、今まで知らなかった自分の良さを見つけてくれたのです。
(日本大学 芸術学部 映画学科 監督コース 進学)

 

 

自分という人間を形成する

第14期生・ビデオ表現専攻 石川実穂
生活の中で見つけた感情を自分の中に留めず、どう伝えたいかを考え映像を作ること。仲間が作った映像を見ることでお互いに他人が持つ価値観に触れること。それは、自分が何を大切にし、何を基準にして判断しているのかを考えるきっかけになる。そして、異なる意見も受け入れて成長していくことで、人と関わることが楽しくなる。映像芸術科で過ごす3年間の中で、生きていく上での土台ができたことが私にとっての大きな成果です。芸総には、努力すればするほど立派な芽を出せる環境が整っています。仲間とのコミュニケーションを大切にしながら、自分らしく映像制作に励んでみてください。
(武蔵野美術大学 造形構想学部 映像学科 進学)

 

 

いつか一緒に

第13期生・写真専攻 小花優衣
<映像芸術科で学んで>作品制作では、企画段階から完成までに何度も話し合いを重ねていきます。自分の作品はどのような思いで作りたいか、伝えることの難しさを知りました。そして、多くの作品に対しての想いにふれ、その想いに私が関わり、伝えていくための手伝いをすることの楽しさを知りました。芸総は自分がやりたいことに没頭することができる場所です。私たちの熱意に応えてくれる先生が、同じ志を持った仲間たちがいます。「いつか一緒に仕事を」卒業のときにこの言葉を貰いました。別の道に進んでも同じフィールドで活躍する仲間たちといつか仕事をするのが私の今の夢の1つです。
(立教大学 現代心理学部 映像身体学科  進学)
 
 

ここで出会った仲間の存在は大きい

第12期生・ビデオ表現専攻 川滿佐和子
<映像芸術科を選んだ理由>ダンス、エレクトーン、野球部…。中学までたくさんのものにトライし、どれも好きでした。しかし、どれも「このまま続けてどうするのだろう?」と考えていました。もともと映画やドラマにも興味があったので、普通科ではなく専門学科に入学すれば、迷わずに一つのことに集中して学ぶ状況が作れると思ったからです。<ここで学んだこと>いろいろなものの力を信じれば、どんな些細なことであっても伝わるということです。その「信じること」「たよること」ができるようになったことが自分にとってはとても重要なことでした。<後輩へのメッセージ> 入学したとき何もなかった自分が、毎日一生懸命すごしていて、気がついたらいろいろな人から刺激を受け、たくさんのものを手に入れていました。ここで出会った仲間たちの存在は大きい。すごい場所です。きっと何かが変わると思います。
(日本大学 芸術学部 映画学科 監督コース 進学)
 
 

人とのコミュニケーションを学ぶ

第12期生・ビデオ表現専攻 坂本奈央
<映像芸術科を選んだ理由> もともと絵を描くことは好きでした。体験入学に参加し、映像編集の授業がとても楽しかったからです。<ここで学んだこと>映像の撮影や編集方法などの技術的なことから、人とコミュニケーションをとることまで様々なことを学びました。とくに作品企画会議や、卒業制作発表会などでは自分の考えを、人に伝える方法を学びました。また作品を作っていく中では、演じる人やスタッフに、どう自分は撮りたいのか伝えなければならず、人とのコミュニケーション能力は自然に身に付いたと思います。<後輩へのメッセージ> 学科の課題や、部活、行事でもいろいろなことができる場所です。失敗をおそれず、挑戦して、たくさん経験を積んでください。
東京造形大学 デザイン学科 アニメーション専攻領域 進学)
映像芸術科 進路実績

映像芸術科 主な合格校15校 順不同 *( )は卒業生内数)

  学校名 H29 H30 R01 R02 R03 R04 R05 主な学科・コースなど
私立 武蔵野美術大学 2 3 2 1   2   映像・基礎デ・デ情報ほか
私立 多摩美術大学 1       3     情報デザイン・ほか
私立 東京造形大学 8 6 5 1 6 5 1 デザイン学科(映画ほか)
私立 日本大学(芸術学部) 9 5 4 5 3 3 4 映画・放送・写真・デザイン・文芸ほか
私立 女子美術大学   1 2 1   1   アート・デザイン表現ほか
私立 東北芸術工科大学       1   1   映像・企画構想・総合美術ほか
私立 東京工芸大学 3   6 4 3 4 12 写真・映像・デザインほか
私立 京都精華大学   1       1   映像・アニメーション
私立 大阪芸術大学     1 1     1 映像・アートサイエンス
私立 立教大学   1     1 1 1 現代心理学部映像身体学科
私立 武蔵大学   1           社会学部メディア社会学科
私立 成城大学       1   1   文芸学部芸術学科
私立 二松学舎大学         1      
私立 駿河台大学 1 1 2 2 1     メディア情報学部ほか
専門 桑沢デザイン研究所   1       1    
映像芸術科 指定校

映像芸術科 主な指定校進学先

  学校名 学部 学科 専攻
私立 武蔵野美術大学   造形学部 芸術文化学科
私立 東京造形大学 造形学部 デザイン学科
私立 女子美術大学 芸術学部 アートデザイン表現学科
私立 立教大学 現代心理学部 映像身体学科
私立 成城大学 文芸学部 芸術学科
私立 文教大学 情報学部 メデイア表現学科
 私立  東京家政大学  家政学部  造形表現 
私立 東京工芸大学  芸術学部 デザインほか 
私立 玉川大学 芸術学部 アート・デザイン
私立 桜美林大学 芸術文化学群 ビジュアル・アーツ
専門 桑沢デザイン研究所 専門学校  総合デザイン
映像芸術科 進路と授業

映像芸術科 進路を切り拓く授業

 


自分を表現した作品でアピールする ーどんな高校生活であったのかを、アピールできる作品があるー

3年間で、幅広く、数多くの映像作品を作ります。このこと自体が、アピールできるものになります。「映像を使って様々な表現を生み出せる高校生」に全員なれるのです。

 

プレゼンテーションで伝える ー全ての授業で「伝える」ことを学ぶー

作品提出後にある講評会では、各自が作品の説明を行います。自分の作品をプレゼンし、他人の作品やコメントから学び、一人一人の力を伸ばすことが映像の授業の目標です。

 

ポートフォリオで説明する ー他者に自己を伝える「モノ」をつくるー

3年次の必修課題の一つとして、各自の制作記録をファイルやメディアなどにまとめます。必修授業で学んだコンピュータでのレイアウトや、写真の編集などの映像技術がここで生かされます。(大学入試課題や提出資料として活用することができます。)

 

文章やイメージを書く、描く ー発想をその場で書く力をつけるー

1年次の映像鑑賞と、2単位選択科目「映像媒体論・シナリオ創作・鑑賞研究」は「文章表現」タイプの授業です。映像表現関連の「小論文」や「創作文」をまとめられることが目標となります。 (大学の映像系学科の実技問題では文章力が問われます。)また「イメージ表現研究」では平面構成などの実技問題に取り組みます。