校長News2020

2021年3月の記事一覧

校長News 終業式

 令和2年3月24日(水)終業式を行いました。緊急事態宣言が解除になったとはいえ、全く予断を許さない状況であるため、今回もリモートで実施しました。
 4月から対面での行事や活動を増やしていけるといいと考えています。もちろん、感染症対策を十分施した上でのことです。通常に戻していくためにも、生徒の皆さん及び御家族の皆さんには、引き続き感染拡大防止への御協力をお願いします。

 以下は校長講話の概要です。(<続きを読む>をクリックまたはタップしてください)

 おはようございます。今年度は、緊急事態宣言に始まり、緊急事態宣言の終了とともに終わりを迎えたと言うことになります。この間、家で一人で過ごす時間が多かった人も多数いるでしょう。「おうち時間」などという言葉をあちこちで耳にします。
 残念ながら、感染拡大は今も止められておらず、この後もしばらくは、家で静かに過ごすことが求められるでしょう。

 皆さんは、その一人の時間をどう過ごしているでしょうか。
 先日、読売新聞に、地元埼玉西武ライオンズで活躍し、今はアメリカ大リーグのシアトルマリナーズでまさに辣腕を振るっている 菊池雄星 投手のインタビュー記事が掲載されていました。
 菊池選手は渡米して3年目になるのですが、メジャーリーグで強く感じたことは、活躍する選手ほど、心の切り替えが早いということです。勝っても負けても、早く切り替えて次の試合の準備をしなければ、長いタフなシーズンは乗り越えられないのです。
 心を切り替える方法は、映画を見たり、大人ですからお酒を飲んだりと、人それぞれですが、菊池選手は心の切り替えには本を読むことが一番だと言っています。その数は年間200冊から300冊になるそうです。
 アメリカは広いですから、移動に長時間かかることもあり、持って行った本を読み終わった時には、オーディオブックを聞くこともあるそうです。それくらい、菊池選手の中に本は染みついています。記事に詳しくは書いてありませんでしたが、物語に没入する、あるいは様々な空想や想像をすることで、心を野球からいったん離してリセットすることができるのだろうと容易に推測できます。

 しかし、菊池選手にとって、本は気分の切り替えだけのものではありません。
 現代は、インターネットの普及により、様々な情報があふれています。その中には、怪しい情報も含まれていますが、ネット上の短文では深く読み取ることが難しいにもかかわらず、自分が考えているようなことが書かれていると容易に信じ込んでしまう事があります。
 でも、本なら、読み返すことができ、本当かどうか、じっくり考えることができます。また、文学であるなら、感情を移入しながら、自分の生き方についてじっくり考えることができます。
 こうした作業を通して、いわゆる情報リテラシーを身につけることができると、菊池選手は考えています。
 ここから先は私の想像ですが、彼は有名人ですから、望まなくても自分への中傷やそしりを聞くことがあるでしょう。そうしたときにも、安定して対応するためのツールとしても読書を役立てているのではないかと思います。
 皆さんも、心の切り替えと、心の安定を必要とすることがあるでしょう。そうした時に読書は皆さんにとっても有効だと思います。

 更に、もう一つ、皆さんに読書を勧める大きな理由があります。皆さんは芸術を学んでいる以上、表現者であり、また、鑑賞者です。読書は、優れた表現者に必須である、表現に深みを持たせることを助けてくれるでしょうし、優れた鑑賞者になるために、情報リテラシーを生かしたクリティカルな思考と作り手の意図の的確な読み取りをする力を与えてくれるでしょう。
 今後もしばらく続くかもしれない、おうち時間。春休みのこの機会に、本を手に取ってはいかがでしょうか。

 最後に、緊急事態宣言が解除されたとはいえ、感染状況は1年前に緊急事態宣言が初めて発出されたときよりもはるかに悪い状況であることを忘れてはいけません。生徒の皆さんには、春休みにおいても・規則正しい生活習慣の徹底・手洗いの徹底と適切な換気・保湿、マスクの着用・不要不急の外出、生徒同士の会食等の自粛 など感染予防に努めてもらいたいと思います。

 では、また4月に元気に登校する皆さんを楽しみにしています。